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種族「人間種」 ステータスはLV100・全スキルLV100・親密度最大時 名称 タイプ 基礎 ロール HP 攻撃力 防御力 素早さ 星炎の破壊者 力 魔法 アタッカー 8,041 8,446 3,344 385 不屈の空戦魔導師 心 魔法 アタッカー 8,535 8,979 3,553 407 閃光の空戦魔導師 心 物理 アタッカー 8,036 8,589 3,462 459 迅雷の強襲者 心 物理 アタッカー 7,573 8,079 3,258 433 夜天の書の主 知 魔法 エンハンサー 7,350 6,420 3,685 447 闇の統御者 知 魔法 アタッカー 7,806 8,202 3,430 400 星炎の破壊者 【コラボ】魔法少女と魔導の王 不屈の空戦魔導師 【コラボ】魔法少女と魔導の王 閃光の空戦魔導師 【コラボ】魔法少女と魔導の王 迅雷の強襲者 【コラボ】魔法少女と魔導の王 夜天の書の主 【コラボ】魔法少女と魔導の王 闇の統御者 【コラボ】魔法少女と魔導の王
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vine芸人1st 主催:Mesi 編集:Mesi 公開日:2017.7.25 リンク(Twitter) DLリンク ? 出演者 Reamtea 910 GHR frikyu Frontier 燐楠 ponkotu monatyo hash mey mikiya mido GO_ONE mesi
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入手カードレベル:13 エリア エリア名 DP EX スタンプ カード1 カード2 カード3 カード4 31-1 八神堂エリートデュエル11 8 30~36 1200~1440 高町なのは[お部屋着小学生] 八神はやて[普通の小学生気分] レヴィ・ラッセル[元気系中学生] レイジングハートミ:A べ:? イ:C 31-2 八神堂エリートデュエル12 フェイト・テスタロッサ[普段着小学生] 八神リインフォース・アインス[八神堂店員] アミティエ・フローリアン[ふんわり長女] レイジングハートミ:? べ:? イ:F 31-3 八神堂エリートデュエル13 アリシア・テスタロッサ[T H店長の娘さん(姉)] 八神はやて[普通の小学生気分] レヴィ・ラッセル[リボン普段着] ---- 31-4 八神堂エリートデュエル14 リンディ・ハラオウン[T H店長] 八神ヴィータ[学校帰り小学生] アミティエ・フローリアン[ふんわり長女] レイジングハートミ:B べ:? イ:D 31-5 八神堂エリートデュエル15 リニス・ランスター[真面目なメイドさん] 八神はやて[八神堂店主] ユーリ&レヴィ[末っ子たちの応援] レイジングハートミ:? べ:? イ:A 31-6 VS アインス 報酬 八神リインフォース・アインス[八神堂店員] Lv 20 (LC+50) レベルマスタリーN 3個 (4000スタンプ)
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前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ 土くれのフーケにとって、その訪問者は異常だった。 長身の黒マントだから?否、そんな者はどこにでもいる。 白い仮面で顔を隠しているから?否、そんな同業者はいくらでもいる。 夜中の訪問者だから?否、夜は盗賊たるフーケの時間だ。 それは、ここがチェルノボーグの監獄だからだ。 フーケはヴァリエールの屋敷で捕らえられた後、裁判のためにここに移送された。 そして今は裁判を待つ身である。 その間、ひどく退屈で牢番以外の誰かが来ない物かと思っていたが、まさか本当に警戒が極めて厳重なこの場所に非正規の訪問者があるとは思ってもいなかった。 もっともこの訪問者、まともでない上に油断ならない相手であることは間違いない。 ──私を殺しに来た刺客?あるいは…… 身構えるフーケにその訪問者は言った。 ハルケギニアを一つとし聖地を奪還するために我ら新しいアルビオンの仲間になれ、と。 想定外の問いにフーケは質問で返す。 断れば? 訪問者は答える。 死だ。 ならばフーケは断れようはずもない。それに、はっきりした物言いは嫌いではない。 故にフーケは男の仲間となった。 すなわちレコン・キスタの一人となったのである。 ヴァリエール公爵邸の中庭には大きな池がある。 燦々と照る日を受け、きらきら輝く水面に浮かんでいるのは小さな白い小舟。 その幻想的な小舟の中で、ルイズは周りの美しい景色に目をやることなく泣いていた。 と言っても、泣いているルイズは魔法学院の学生のルイズではない。まだ小さく、それに幼い6歳のルイズだ。 なぜ、こんなに泣いているのかはよくわからない。 でも二人の姉と魔法の力を比べられて悔しくて、情けなくて、悲しくて泣いているのだけはわかる。 ここに来るのはそんなときだけだからだ。 泣いても、泣いても涙が止まらない。ずっとずっと泣いていると、ルイズの白い小舟に魔法の力で空を飛んでいた立派な貴族が降りてきた。 「泣いているのかい?ルイズ」 「子爵様、いらしてたの」 まだ16歳の若い貴族ルイズのよく知る、そして憧れの人だった。 彼は先頃、近くの領地を相続したという。その件でここに来たのかも知れない。 「また、お父上にしかられたんだね。おいで、僕がお父上に取りなしてあげよう」 「でも……」 お父様が許してくれるかどうかわからない。 でも、子爵様と一緒なら。 「大丈夫さ。僕がついている」 「でも……」 お母様が許してくれるかどうかわからない。 きっと、すごく怒っている。 それがとても不安だ。 でも、子爵様と一緒なら。 「それに、みんなお茶を用意して待っているよ。ほら、ルイズの大好きなクックベリーパイもあるんだ」 子爵がおいしそうなパイをのせた手をルイズにさしのべる。 クックベリーパイの甘酸っぱい香りがルイズの小さい鼻に流れ込み、不安を溶かしていってくれる。 しかし、ルイズは頬をちょっとふくらませた。 ふくらせた頬と一緒に体も大きくなり、魔法学院のルイズになるが、そんな不思議もルイズは気にならない。 「子爵様。私、もう子供じゃありません。そんな食べ物なんかで釣られたりしません!」 「じゃあ、いらないんだ」 ──え? ルイズの目の前には子爵はないかった。 いや、さっきまで確かにとても立派で、素敵な、憧れの子爵様がルイズの前にいた。 でも、今ルイズの前でクックベリーパイをひょい、と引っ込めるのは 「じゃ、僕が食べちゃうよ」 ぶかぶかの服を着て、大きすぎる帽子を思いきり後ろにずらしてかぶっているルイズの使い魔、ユーノ・スクライアだった。 さっきまでは大きかった手も、今は小さくなって両手でパイを持っている。 「いただきまーす」 ルイズは誰の目にも止まりそうにないスピードで手を伸ばす。高速とか神速とか言うのもまだ生ぬるい速度だ。 さっきまでユーノの手にあったクックベリーパイは消え失せて、いつの間にかルイズの手の中にあった。 「誰もいらない、なんて言ってないわよ」 「じゃあ、それを食べたらみんなのところに行ってくれるよね?」 「でも……」 「まだ、たくさんあるよ」 「う……ユーノがそこまで言うんならしょうがないわ。行ってあげる。でも、これを食べてからよ」 「うん」 ルイズがニコニコ見ているユーノの前で大きく口を開ける。 少しくらい行儀が悪いがしょうがない。 それに見てるのはユーノだけだし。 あーーーーん ぱく 「うわぁあああああああああああああああああああああああああああああああ」 「ほへ?」 目が覚めた。 そろそろ日が昇ってきて、起きるのにはちょうどいい時間だ。 いつも聞こえる鳥の声が今日は聞こえない。 ユーノが叫びまくっているからだ。 「ほーひたの?ふーの」 「い、いたいいたいいたいいいたいいたいいたい。ルイズしゃべらないで、噛まないでーー」 「ほへー」 ルイズは寝ぼけ眼のまま、しばらくぼーっとしていた。 キュルケが朝一番にルイズを見つけたとき、何か違和感を感じた。 正確にはルイズではなく、その肩に乗っているユーノの方に違和感があった。 と言っても、その違和感の出所は探さないといけないような微妙な物ではない。 見ればすぐにわかる。 「何があったの?」 ユーノの胴体にはいびつな包帯がぐるぐる巻かれている。 相当不器用に巻いたらしく、ユーノの胴体がかなり太くなっていた。 「何でもいいでしょ!」 あまり言いたくない事のようで、ルイズはユーノが乗っている肩とは反対の方向に顔を背けてしまう。 その隙にタバサは、ひょいとユーノを取ってしまった。 「あっ、タバサ。何するのよ!」 「包帯の巻き方が悪い」 そう言うとタバサは、ルイズがユーノ奪還に伸ばす手を避けながら包帯を外してしまう。 全部の包帯が巻き取られ、露わになったユーノの胴体を見たとき、キュルケは自分の目を疑った。 そこにはくっきりと歯形が刻み込まれていたからだ。 「えっと……ルイズ、何かあったの?」 「なんでもないわよ」 「なんでもないって、この歯形、あなたのでしょ?」 親指と人差し指で大きさを測ってルイズの口と比べる。 ぴったりだ。 「……けたのよ」 「え?」 「だから、寝ぼけてユーノを噛んじゃったの!」 とたん、キュルケは口を開けて笑い出す。 以前は少しこらえていたが、近頃はそんなことをしない。 こらえても無駄だからだ。 「あははははあははは。噛んだ、噛んだって、自分の使い魔を?」 「そ、そーよ」 「そんなことするの、あなただけよ。きっと。ミス・ヴァリエール。あははははははあははは」 「そんなに笑わないでよ」 「間違いなく史上初めてよ。あははははははははははは」 ひとしきり笑い終えたキュルケは教室に歩きながら息も絶え絶えに一言だけ言った。 「あなたって、ホント面白いわ」 その横ではタバサが慣れた手つきでユーノに包帯を巻き終え、9割も余ってしまった包帯を扱いかねていた。 教室に入ったルイズは何となくユーノを見ていた。 (ユーノ、もう痛くない?) (平気だよ) そうは言っても気になる。 肩に乗っているときも、いつもとは違うようだったし、歯もだいぶ食い込んでいたように思える。 いい味が出ていたのは気のせいだろう。たぶん。 扉ががらっと開き、この授業の教師のミスタ・ギトーが現れた。 生徒達は一斉に席に着く。 この教師、生徒達にはあまり人気がない。冷たい雰囲気と、何より漆黒のマント姿がかなり不気味だからだ。 おかげで授業はいつも妙な緊張感に満ちて生徒達の私語も極めて少なくなる。 この日もそうだった。 一見、生徒達は授業に集中しているように見えるが、実際はどうなっているかさっぱりわからない。 今のルイズもそうで、半分上の空で考え事をしていた。 「最強の系統は知っているかね?ミス・ツェルプストー」 「『虚無』じゃないんですか?」 「伝説の話をしているわけではない。現実的な答えを聞いているんだ」 ルイズが考えているのは、今朝見た夢のことだ。 ──なんで、あんな夢を見たんだろう。 この数年、子爵とは会っていない。 憧れはまだ強く胸に残っているし、あの約束のこともはっきり覚えているが、今日の今日まで思い出したことはなかった。 「火に決まっていますわ。ミスタ・ギトー」 「ほほう。どうしてそう思うね?」 あの約束を聞いたときに感じたあの思い、それもまた覚えている。 それが今、子爵の夢を見る元となったのだろうか。 「全てを燃やし尽くせるのは、炎と情熱。そうじゃございませんこと?」 「残念ながらそうではない だとしたら最後に子爵がユーノになったのはどういうわけだろう。 ──まさか、あの思いをユーノに? いや、それはない。あるはずがない。 ユーノは、ずっと年下だし、子供だし、何よりフェレットだし。 それだけはあるはずがない。 別のことで子爵とユーノに共通点を感じたに決まっている。 そう子爵はメイジとしても一流だった。 ユーノも四系統ではないがすごい魔導師だ。 きっとそこからに違いない。 ルイズは安心して満足そうにうなずいた。 「試しに君の得意な火の魔法を使ってみたまえ、と言いたいところだが……ミス・ヴァリエール!」 そう言うとギトーは杖を一振り。 空気の固まりがぶわっとルイズの髪をかき上げる。 「は、はい?」 ようやく周りのことが耳に入ってきたルイズだが、今何が起こっているのかはまだ分かっていない。 確か今は風の授業のはずだ。 ──と言うことは! ルイズはあわてて杖を出して、それを持った手を振り上げる。 「はい、わかりました。すぐにやります」 「え?」 さっきまで問答をしていたキュルケが顔を引きつらせる。 「み、みんな危ない!隠れるんだ」 ギーシュが叫ぶが早いが机の下に待避する。 「ま、待ちたまえ!ミス・ヴァリエール!早まるな!」 もう遅い。 あわてるルイズは風を起こすルーンを唱え杖を振る。 そして爆発が起こった。 庭で洗濯物を干していたシエスタの後ろで爆音が聞こえた。 以前はその爆発はよくあることではあっても、縁の遠い物ではあったが今は何故か身近に感じられる。 ミス・ヴァリエールが爆発を起こすところを見る機会が増えたからかも知れない。 そういえば爆発が前より大きくなっているような気がした。 ミス・ヴァリエールの毎日の練習の成果が出ているのだろう。本人は喜ばないかも知れないけど。 音の元を見ると、教室から煙がもうもうと噴き上がっていた。 さらに窓から誰かが──今日のはよくわかる。よく飛ばされるマリコルヌと言う貴族だ──魔法も使わずに飛んでいくのが見えた。 シエスタは放物線を描いて飛んでいくマリコルヌを目で追った。 とりあえず、どうしていいか考えていたからだ。 学園の塀の手前まで飛んだところでようやく結論が出た。 「大変!!」 シエスタは塀の向こうに空を飛ぶ貴族を追っていった。 前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ
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Cotono 1st Cotono 1st 主催:Cotono 編集:Cotono 公開日:2013.3.14 JEBページ ? DLリンク ? 出演者 VAIN Caster HOUSE ennis aoneko Koo Reside iroziro hinyari Rose Mercy Laura LaLa Tunn
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SG1st SG1st 主催:SG 編集:HINEKURE LoTus 公開日:2009.3.24 出演者 hinekure distort hanayan LoTus MaRiSa
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レオナルド1st レオナルド1st 主催:レオナルド 編集:レオナルド 公開日:2018.11.12 JEBページ DLリンク ? 出演者 1期 レオナルド Galiano aa tan RAIJINGU Ashu ∴Kakuminn NaRi* Sh1zry maNa Alba lain+ 柊 GoriRa Adam 2期 レオナルド MaKaRon supra mido Hiruzora pen boy Marsh Aporo suzurAn MuuTo neimu hayabusa Shouch KoMBu 3期 レオナルド Only T.S ベズルド Mint KOH Randem _Ryu_ √alk リュウ Haineko* SYUHEI Mania/Melve yurakan harusame Nii Prosus sigen 零 わんちゃん しょーゆ
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なのはとリリカルマンは、今まで紹介してきた物以外にも、まだまだ紹介しきれない程の様々な 怪獣や侵略者との戦いを繰り広げていたのであったが、ついにそれも最後の戦いの時が来てしまったのである。 『さらばリリカルマン』 次元恐竜ゼットン 超次元恐竜EXゼットン 登場 ミッドチルダに突如として正体不明の大円盤部隊が襲来、クラナガンへ向けて攻撃を開始した。 時空管理局は総力を持って迎え撃つが、そのせいで殆どの局員が出動して管理局地上本部はがら空きに なってしまった。そこへ謎の大円盤部隊を送り込んだ者だと推測される謎の次元人が直接攻撃をかけて来のだ。 局員に巧妙に化けて堂々と地上本部に入り込み破壊を行おうとしていた次元人だが、その行動を 不審に思ったティアナに見破られ、撃ち合いの末に何とか退治されるに至った。 外では大円盤部隊もなのはやフェイトを中心とした管理局の猛者達や、その他様々な局員の頑張りによって 次々に撃墜され、事態は収束されていくかに見えたが、最後に残っていたとんでもない強敵を迎える事に なってしまうのである。 『ゼットォン!』ピポポポポポ 最後の一機と思われた大型円盤の中に隠されていた一体の怪獣。次元人がミッドチルダ攻撃用の 生物兵器として温存していた次元恐竜ゼットンが出現したのである。その姿は恐竜と言うよりも 虫類に近い物であったが、次元恐竜の名が指す通り、ミッドを中心とした管理世界とは 全く異なる常識の範囲における恐竜があの姿なのだろう。 『ゼットォン!』ピポポポポポ ゼットンと言う不気味な咆哮と怪しい電子音を響かせ、ゼットンは地上本部へと迫る。管理局は迎撃するが 過去に出現した如何なる怪獣をも上回る力を持ったゼットンには効果が薄かった。 あらゆる魔法攻撃は愚か戦艦の艦砲射撃、さらには魔力砲マルス133すらも耐え切ってみせたゼットンは さらに頭部から一兆度と推定される超高熱の火球を放ってクラナガンの街を焼き払って行く。 この未曾有の事態に管理局は最終作戦を発動。それはゼットンを宇宙空間に転送し、宇宙空間に待機させた 管理局艦隊によるアルカンシェル一斉砲撃によって完全に消滅させると言う、過去に闇の書防御プログラムを 完全に消滅させた実績と定評のある作戦であった。 なのはやフェイトを中心とした攻撃魔法を得意とした局員達が果敢に攻撃を加えゼットンを足止めし、 その間に転送魔法を得意とした局員がゼットンの強制転送準備を進める。作戦は成功した。 ゼットンはミッド地表から宇宙空間へと一気に転送されて行き、その後で宇宙空間に待機していた艦隊が 一斉にアルカンシェルでゼットンを攻撃した。理論上あらゆる物体を消滅させる事が出来るアルカンシェルならば ゼットンも跡形も無く消滅する………に思われたが………… ここでさらにとんでもない事態が起こった。ゼットンがアルカンシェルのエネルギーを吸収し、 超次元恐竜EXゼットンへと進化していたのだった。さらに戦闘的に精錬された姿となるのみならず 大幅にパワーアップしたEXゼットンは一兆度火球の高速連射によって管理局艦隊を瞬く間に壊滅させると共に 再びミッド地上に降り立ち、クラナガンの街を破壊しながら地上本部へ迫った。 もはやこうなってしまってはブラスターで強化したディバインバスターやスターライトブレイカーを撃ち込んでも 倒すどころかまともなダメージを期待する事すら無理なのかもしれない。そう悟ったなのはは激戦のドサクサに紛れ、 周囲に誰もいない事を確認した上でベーターカプセルを点火、リリカルマンに変身した。 『ヘァッ!』 変身すると共にリリカルマンは空中で高速回転を始めた。するとリリカルマンのその回転する身体から リング状のエネルギーが放たれEXゼットンの身体を束縛して行く。ミッド式魔法におけるバインドに 相当する力を持ったキャッチリングである。しかし、EXゼットンは自身を束縛するキャッチリングを 易々と引き剥がす怪力を見せ、リリカルマンに推定一兆度の火球を撃ち込んで来た。これには流石の リリカルマンも大きなダメージを受け倒れてしまった。 『ジェァ!!』 しかし弱音を吐いて入られない。素早く立ち上がり再度構えるリリカルマンだが、鈍重な見た目に反して 素早く、しかも瞬間移動能力までも持ち合わせたEXゼットンに翻弄されてしまう。 『ヘァァ!』 それでも何とか狙いを定め、素早く八つ裂き光輪を放つリリカルマン。だがEXゼットンは EXゼットンシャッターなる超強力バリアーまで持っていた。流石の八つ裂き光輪も EXゼットンシャッターの防御を貫く事が出来ず、粉々に砕けてしまった。 「リリカルマーン! 頑張ってー!」 フェイトやティアナ、その他管理局の局員達が見守り応援する中、リリカルマンはEXゼットンに 果敢に格闘戦にかかる。だが、EXゼットンはリリカルマンさえねじ伏せる恐るべきパワーを誇っており、 逆に首を捕まれ、地面に押さえ込まれてしまった。 『ジェア! ジェェェェ!』 EXゼットンに地面へ押さえ付けられ脱出しようともがく中、ついにリリカルマンのカラータイマーが 赤く点滅を始めた。エネルギーが限界に近いのだ。このままカラータイマーから光が消えた時、リリカルマンは 立ち上がる力を失ってしまう。リリカルマン、立て! 『ヘアァァ!』 どうにかEXゼットンを跳ね飛ばして脱出するリリカルマン。リリカルマンは最後の手段に出る。 なのはの持ったスターライトブレイカーの応用によって周囲の魔力をエネルギーとして集束し放つ スターライトスペシウム光線だ。まさに一発勝負。眩い光と共にリリカルマンの十字に組まれた手から 桃色の光の混じったスペシウム…スターライトスペシウム光線がEXゼットン目掛け放たれた。 だが、ここでまたも信じられない事が起こった。EXゼットンはスターライトスペシウムさえも吸収し、 さらに自身のエネルギーを加えてより強力になった光線を撃ち返して来たのである。そしてリリカルマンは それを自身のカラータイマーに受け、余りの威力にカラータイマーを破壊されてしまうのだった。 リリカルマンのエネルギーを蓄積させる役目を持ったカラータイマー。それを破壊された事によって リリカルマンのエネルギーは見る見る内に消滅し、ついにその場に倒れてしまった。 リリカルマンが敗れた。その衝撃的な光景に誰もが騒然となってしまう。 リリカルマンは朦朧とする意識の中、自分が繰り広げてきた過去の戦いが走馬灯の様に流れていくのを見た。 それは彼の最期が近い事を意味していた。 「リリカルマーン! 死んじゃだめ! 立つんだよ! 起き上がって! リリカルマーン! 貴方が死んでしまったらミッドチルダは…次元世界はどうなってしまうの!? リリカルマーン!」 「頑張って…。」 「立つんや………。」 管理局の皆が声援を送るも空しく、リリカルマンは立ち上がる事は出来ない。 「こうなったら私達が!」 「例え無理だと分かっていても…やるだけの事をやるんだ!」 リリカルマンが倒れた今、もはやこの世界を守れるのは管理局しか無い。フェイトやティアナは 無謀だと分かっていてもEXゼットンに立ち向かって行く覚悟を決めていたのだが、 その二人を呼び止める者がいた。 「ちょっと待つんだ。」 それは無限書庫司書長ユーノ=スクライア。そして彼は二人に何かカプセル状の物体を手渡していた。 「無限書庫で『フェレットでも分かるゼットンの倒し方』と言う文献を発見してね、その記述に則って 大急ぎで作ってもらった新兵器だ。けどこれ一発しか無いから仕損じてはだめだよ。」 「ユーノありがとう。後、これを作ってくれた人にも礼を言わないと…。」 「ちなみに作ったのはジェイル=スカリエッティなんだけどね。」 「え……スカリエッティ……。」 地上本部へ迫るEXゼットンに向け、フェイトとティアナはユーノに貰ったスカリエッティが 作ったと言うのがちょっとアレな新兵器を携えて接近、それぞれの魔法を推力としてEXゼットンへ撃ち込んだ。 するとどうだろうか。直撃を受けた途端にEXゼットンはそこだけ重力を失ってしまった様に空中へ舞い上がり、 空中で木っ端微塵に破裂するのだった。 「やったぁ!」 「私達の勝利だよ!」 あれだけの強大さを誇ったEXがゼットンが一撃。余りのあっけ無さに拍子抜けしてしまうかも しれないが、『フェレットでも分かるゼットンの倒し方』と言う文献は伊達では無いと言う事だろう。 何はともあれ、EXゼットンを倒した事により、二人は思わず子供の様にはしゃぎ喜んでしまっていた。 しかし、まだやらねばならない事は残っていた。 「あ! そうだ! まだ火が残ってる。火を消さなきゃ!」 「あ! そう言えば…そうですね!」 EXゼットンの破壊活動やリリカルマンとの激戦によって彼方此方で火災が発生していた。 それ故に皆で手分けをして消火活動と被害を受けた人々の救出活動を始めていた。 そして消火活動や救出活動も一通りきりが付いた時、何かに気付いたユーノが突然大空を指差していた。 「皆、あれを見るんだ。」 「あ…あれは…リリカルマン?」 大空の彼方からリリカルマンがもう一人現れ、こちらへ飛んで来ていた。しかし、それはリリカルマンとは 若干身体の模倣が違う様だった。 「リリカルマンが二人?」 「いや、あれはきっとリリカルマンの同胞に違いない。」 リリカルマンの同胞…M78次元世界の次元人は空中で回転を始めると共に赤い光の玉を作り出し、 皆が見つめる中、地面に倒れていたリリカルマンはその中へと吸い込まれて行った。 赤い光の玉の中において、M78次元人はリリカルマンへ向けて話しかけていた。 『リリカルマン、目を開け。私はM78次元の次元警備隊員ゾフィー。さあ、私と共に光の国へ帰ろう。』 M78次元世界の次元人にしてリリカルマンの同胞、次元警備隊員を名乗るゾフィーは リリカルマンを迎えに来た様子であった。しかし… 『ゾフィー…私の体は私一人だけの物では無い…私が帰ると…一人の人間が死んでしまうのだ…。』 今のリリカルマンはなのはと一心同体となった身である、それ故に帰る事は出来なかった。 リリカルマンがなのはの生命維持を行っているのだから、リリカルマンが去ってしまうのは なのはの死を意味しているのだ。 『リリカルマン、お前はもう充分にこの世界の為に尽くしてくれた。ミッドチルダの人々は許してくれるだろう。』 『なのはは立派な人間だ…犠牲には出来ない…。私はミッドチルダに残る…。』 やはりリリカルマンはなのは自身や他の皆の事を考え、とても帰る事は出来ないと拒否する。 しかし、ゾフィーはこう続けていた。 『ミッドチルダの平和はミッドチルダの者達の手で掴み取ってこそ意味があるのだ。リリカルマン、何時までも ミッドチルダにいてはいかん。』 ミッドチルダやその他管理世界の平和は、確かにその世界の人間の手によって掴み取らなければならないのかもしれない。 何時までもリリカルマンに頼り続ける状況が続けば、その内彼等は自分の力で守ろうとする気持ちを失ってしまうからだ。 この言葉は確かにリリカルマンにも納得せざる得なかった。 『ゾフィー…それならば…私の命をなのはに与えて…ミッドチルダを去りたい…。』 『お前は死んでも良いのか?』 『構わない…私はもう二万年も生きたのだ…。しかしミッドチルダの人間の命は非常に短い…。 それに…なのははまだ若い…。彼女を犠牲にする事は出来ない…。』 リリカルマンは自分を犠牲にしてもなのはを助けたかった。元々リリカルマン自身の過失によって なのはの命は失われてしまったのであるし、長い間…とは言っても二万年を生きた彼に してみればあっという間であったとは言え、一心同体となって共に生き、なのはの行動を見ていたからこそ、 彼はなのはを犠牲にする事は出来なかったのだ。そしてその想いはゾフィーに通じていた。 『リリカルマン、そんなにミッドチルダの人間が好きになってしまったのか。 よろしい、私は命を二つ持って来た。その一つをなのはにやろう。』 『ありがとう…ゾフィー…。』 『じゃあ、なのはと君の身体を分離するぞ。』 M78次元世界の次元人…リリカルマンの同胞…ゾフィーはベーターカプセルを手に取りスイッチを押した。 そしてリリカルマンとなのはにそれぞれ新たな命を与えると共に、一心同体となっていた二人を分離するのだった。 管理世界においてはいかなる魔法を使っても死者を蘇らせる事は出来ないとされる。しかし、彼等には その常識は当てはまらず、命を複数持つと言う凄まじい事をやってのけていた。そして、その内の一つを なのはは貰い、今度はリリカルマンの生命維持無しで生きていく事が出来る様になったのだ。 ミッド地表になのはが帰還し、ゾフィーとリリカルマンの二人の入った赤い玉は上空へ舞い上がって行く。 それをフェイトやティアナ、ユーノやその他管理局の局員達が見守っていた。 「不思議な赤い玉ですね…。」 「きっと仲間が迎えに来たんだよ。」 「すると…リリカルマンは…もう二度と姿を現す事は無いと言う事なんでしょうか?」 リリカルマンがもうこの世界を去ってしまうと言う事実に、多くの者が寂しさと心細さを感じてしまっていた。 しかし、それを感じながらも新たな決意を固める者もいた。 「ミッドチルダ…いや全管理世界の平和は我々時空管理局の手で守り抜いて行こう…。」 リリカルマンはもう故郷に帰る。そうなった以上もう甘えは許されない。 誰もが今後は自分達が自分達の手でこの世界を守っていく決意を固めていた。 とても大変な事であるが、しかしそれでもやらなくてはならないのだ。 「リリカルマーン! さようならー!」 「あ! なのは! 何時の間にいなくなってたからやられちゃったのかと思ってたけど無事だったんだね!」 皆がミッドを去っていくリリカルマンに手を振る中、そこへなのはが皆の所へ駆けて来ていた。 「リリカルマンがミッドを去りますよ。」 「皆、あれだよ! あの赤い玉だよ! 私は青い玉を追っていた時に突然あの赤い玉に巻き込まれて…… それで…………今までどうなってたの…………?」 ゾフィーに貰った命によってリリカルマンの生命維持無しでも生きていく事が出来る様になったなのは。 しかし、リリカルマンと出会って以降の記憶だけはプッツリと消えてしまっていた……。それが新しい命を 貰った事による影響なのか、リリカルマンが分離した故の事なのかは…今となっては分からない。 「リリカルマーン! さようならー!」 「さようならー! リリカルマーン!」 皆が手を振り、なのはが呆然と見つめる中、リリカルマンとゾフィーはミッドから離れ、 次元空間を通り遠いM78次元世界へ帰って行くのだった。 さようならリリカルマン、人類の平和と正義を守る為、遥かM78次元世界からやって来たリリカルマン。 凶暴な怪獣達を倒し、異次元からの侵略者と戦ってくれた我等のリリカルマンがとうとう光の国へ帰る時が来たのです。 リリカルマンも、この世界が平和の光に満ちた世界となる事を祈っているに違いない。リリカルマン、ありがとう。 リリカルマン、さようなら。 おしまい
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【ヘルゲイザー】 ファビア・クロゼルグに支給。 魔女箒(ウィッチブルーム)。ファビアの用いるデバイスである。 【セイクリッド・ハート】 高町ヴィヴィオに支給。 愛称「クリス」。ヴィヴィオ用におそらく製作された最新式デバイス。 おまけ機能として、単体で飛んだり動いたりできる。 言葉を発する機能はないようで、意志はジェスチャーで表現する。ヴィヴィオは意志疎通が出来ている様子。 ヴィヴィオの動きを真似していることが多い。 意志を伝えるジェスチャーやパントマイムの動作は豊富。 感情によって目つきも変化しており、ここから表情を読み取ることもできる。 外装オーバーコートがぬいぐるみなので濡れると飛べなくなるとクリス自身は主張している。 【アスクレピオス】 ルーテシア・アルピーノに支給。 グローブ型ブーストデバイス。ゆりかご起動後の決戦でクアットロの操作を受けて暴走したルーテシアがキャロと戦った際、限界を超えた負荷のためか破損している。補助系を得意としていたルーテシアの母・メガーヌも8年前に使用しており、スカリエッティが製作したデバイスというわけではないが、ルーテシアの手に渡る前に召喚補助向けの調整がクアットロによって施されている。 【レイジングハート・エクセリオン】 高町なのはに支給。 高町なのはのインテリジェントデバイスで、ヴォルケンリッターとの初回戦闘時の惨敗を受け、レイジングハート自らが望んでベルカ式カートリッジシステムCVK792-Aを組み込んだ後の形態。 【アスティオン】 アインハルト・ストラトスに支給。 愛称「ティオ」。 アインハルトのために八神家メンバーが製作したデバイス。 ユニットベースはリインが、AIシステムの仕上げと調整をはやてが、外装をアギトが製作した真正古代ベルカの特別機エクストラワン。 シュトゥラの雪原豹をモチーフにしているとのことだが、ぬいぐるみのような姿で「にゃあ」と鳴く。 その姿を見たアインハルト、ノーヴェ、チンクは、「猫?」と心の声でつぶやいている。 Memory;30では、ウェンディに、ねこにゃんと呼ばれていた。 【マッハキャリバーAX】 スバル・ナカジマに支給。 ローラーブーツ型デバイス。リボルバーナックルとのシンクロがされており、リボルバーナックルの収納・瞬間装着・カートリッジロードをマッハキャリバー側で制御している。 移動の際には脚力ではなく魔力で動作し、スバルの思考による操作で加速・停止などを行う。 【リボルバーナックル(右手用)】 スバル・ナカジマに支給。 スバルが右手に装着している「非人格式・拳装着型アームドデバイス」(公式ページ)。 リボルバー式カートリッジシステム付き。装弾数は6発で、全弾撃ち終わると弾倉ごと排莢してリロードする。 スバルの母親の形見で、元々は両手用で1対2個だった。 母の死後、スバルは右手用を使用している。
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前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ ここはラ・ロシェールにある金の酒樽亭。 ガラの悪い傭兵やならず者の集まる居酒屋である。 そこに駆け込んだ男も、この酒場の利用客の例に漏れず一目で堅気ではないとわかる男であった。 その男は酒場の隅で杯を傾けるフードを深くかぶった女の元に足を進める。 女があごをしゃくると、男は女の隣に座り、声を潜めて話を始めた。 「姐さん。奴ら、到着しましたぜ。お高く女神の杵亭に泊まるみたいです」 「へえ。ま、貴族が泊まるのはそこしかないだろうからね」 フードの隙間から見える顔は紛れもなく盗賊、土くれのフーケのものだ。 もっとも、この酒場にそんなことを気にする者はいないのだが。 フーケは白い仮面の男の手引きで脱獄した後、このラ・ロシェールに連れてこられた。 その後、ここで傭兵を集め待機していたのである。 実際この酒場にいるのはフーケが雇っている傭兵である。 ただ…… ──姐さん、ねえ 何となく腹が立つような呼び方のような気がしないでもないが、そこは盗賊暮らしの長いフーケ。ぐっと胸の中に納めておく。 「今度は大丈夫なんだろうね?さっきは醜態さらして。あんたらホントに腕利きなんだろうね?」 「そんなこと言ったって、姐さん。次から次に後からメイジが増えるんですぜ。ありゃーあんまりだ」 フーケは本当のところ、あまり怒っているわけではない。 ラ・ロシェールに続く山道に入ったばかりのところでの襲撃は一種の威力偵察だ。 傭兵達には言ってないが、元々あそこで仕留める気はなかった。 「へぇ……メイジが増える前にもガキ相手にだいぶ苦戦していたようにも見えたがねえ」 「あ、ありゃ……」 男が声を詰まらす。 これも本当は、剣を使う少年という予想外の戦力が明らかになったので別に失敗ではないのだが、それを正直に傭兵に教えてやる義理はない。 フーケは自分のためにその情報を隠す。 「あの分の後金は少しさっ引かせてもらうよ。それから、次はしっかりやりな。さもないと、わかってるね」 「へ、へい」 さっ引いた分はどこに行くのか。 傭兵に出す金を出した白仮面に戻すのか。 そんなことはしない。フーケは自信の懐に入れて、とある場所に送る腹づもりだ。 フーケはこぼれそうになる笑いを抑えながら立ち上がり、酒場に満ちる喧噪に負けない声を張り上げる。 「さあ、お前達。飲んだくれるのもここまでだよ。仕事の始まりだ」 「へい!姐さん。任せてください」 酒場の傭兵達が一斉に立ち上がり声を上げる。 その中で傭兵達に敬われるフーケはどう見ても名うての女傭兵隊長だった。 ラ・ロシェールについてから、ユーノはきょろきょろしっぱなしだった。 岩壁に彫り込まれるように作られた通路や建物は一つでもすごい物だが、それが町一つ分もあれば圧巻の一言だ。 (どうやって作ったんだろう) (土のメイジが作ったに決まってるじゃない) (へー) ユーノは首を伸ばしてあっちを見たり、こっちを見たり。 人間の姿だったら田舎者に見られていることだろう。 (ユーノの居たところはこういう場所はないの?) (うん。似たようなところはあるけど、ここみたいに大きいのはなかったよ) (ふーん。ユーノのところの土のメイジはこういうの作らないんだ) (ミッドチルダ式の魔法は、こういうのにはあんまり使えないんだ) (そうなんだ) ミッドチルダ式の魔法にいつも驚かされているルイズはちょっとした優越感みたいな物を感じておく。 (ほら、あそこの廊下が不安定そうだけど全然そんなことないでしょ。固定化使ってるからなのよ) (へー) そんなに自慢げに教えることでもないことを言っても、ユーノがいちいち感動しているのが何か嬉しい。 そうやって、ちょっとした事をユーノに教えているとすぐに宿に着いた。 女神の杵亭である。 出発の日は明後日。それまではここに泊まることになる。 ここに来るまでにギーシュは疲れ果てていたし、キュルケも体が埃っぽいと言っている。 それぞれすぐに割り当てられた部屋に行ってしまった。 ギーシュは一人部屋。 キュルケとタバサは相部屋。 そして、ルイズとワルドも相部屋である。 ルイズは 「まだ結婚しているわけじゃない」 と顔を真っ赤にして言ったが、ワルドが 「大事な話がある」 と言うと、大人しくワルドの背中を追って部屋に入った。 ユーノが入ったのは、もちろんルイズとワルドの部屋である。 ルイズとワルドの大事な話とは何かと身構えていたが、二人が話し始めたのは昔の話だった。 池の小舟の話や、姉と比べられていた話はユーノもちょっと興味があったが、ルイズが顔を赤くして恥ずかしがっているのを見ると、念話でもあまり口を挟めなかった。 「僕はね、ルイズ。あの頃から君に誰にもないオーラを感じていたんだ」 「誰にもないオーラ?」 「君には、君だけが持つ特別な力が眠っているんじゃないかって事だ。いや、その力はすでに目覚めているんじゃないかな?」 ルイズは肩に力を入れて硬直し、ユーノも全身の毛を逆立てる。 心当たりがあることおびただしい。 「そ、そ、そ、そんなことありません。今でも普通の魔法は失敗ばかりで……」 「ははは。じゃあ、普通でない魔法は失敗しないのかな?」 また体が硬直する。心臓もびくっとする。 「そ、そう言う意味じゃなくて」 「はは。ごめんごめん。だけど王女殿下も同じようなことを言ってたよ」 「姫さまが……」 口ごもるルイズ。 ワルドはルイズのグラスにワインをつぐ。 ルイズがそれを口に入れたところで、ワルドは本題を切り出した。 「ルイズ、この任務が終わったら結婚しよう」 突然の申し出にルイズも驚いたが、ユーノはもっと驚いた。 生まれて初めて目撃するプロポーズ。 しかも、ミッドチルダで見るようなドラマや映画と言ったお話ではない。 リアルの、本物なのだ。 とりあえず、ルイズの足下は居心地が悪すぎる。 あわてて走り回って 「きゅうっ」 壁にぶつかってしまった。とても頭が痛い。 そんなユーノを知ってか知らずか、ワルドはルイズの答えを静かに待っている。 「でも……」 「でも?」 「私、ワルドが言うようなメイジじゃないし。それに、それに……」 「誰かすでに君の心にもうすんでいるのかな?」 ルイズは息をのむ。そして、息を吐こうとしてもう一度飲む。 そのときルイズの頭を一瞬よぎった顔があったからだ。 それがよりにもよって、人間のユーノだったから。 ──な、な、な、な、なんでよりにもよって!しかも、人間じゃなくて使い魔なのよ! 焦点が定まらなくなるルイズの耳元でワルドがささやいた。 「それでも良いさ。だけど、ルイズ。僕は魔法衛士隊の隊長で終わるつもりはない。いずれは、国を……このハルケギニアを動かすような男になりたいと思っている」 緊張と鼓動の高まるルイズからワルドは少し離れた。 「そのときは君に僕の側にいて欲しいと思っている。僕には君が必要だ。そのことは覚えていて欲しい」 「ワルド……」 ようやく出るようになった声をつぶやきながら、ルイズはワルドを見上げた。 「疲れてしまったようだね。もう、寝たほうがいい」 ワルドはそう言うと扉を開けた。 寝室への扉ではなく、この客室の扉だ。 「まだ早いようだから、僕は別の部屋を取ろう。おやすみ、ルイズ」 ワルドのいなくなった部屋でルイズはユーノを抱き上げ、こぶのできた頭に手を当てた。 机に体を預けたルイズは、ルイズは何度もため息をついている。 ユーノは机に乗せられてルイズと何度となく視線を合わせていたが、どうにもこうにも何を言ったらいいかわらかなかった。 「ねえ、ユーノ。私……結婚申し込まれちゃった」 わけのわからない気まずさの中、先に話し出したのはルイズだった。 「そ、そうだね」 「どう思う?」 「ど、どうって……どうって」 どう答えればいいかとっさにわからない。 わかるはずがない。わかりようがない。 だって、ユーノはまだ9歳だから。 だけどルイズが聞いているのだから、何か答えなければいけない。 「え、えーと。ワルドさんっていい人だよね」 「うん」 「ルイズにとっても優しいし」 「うん」 「ルイズのこともよく知ってるし……それから貴族で、軍人でルイズのことを守ってくれそうだし」 「うん、うん」 「ルイズのことが好きみたいだし」 「そう、だと思う」 「ルイズもワルドさんの事が好きなんでしょ?」 「そう、なのかな」 「だったら、結婚して良いんじゃないかな」 「ん……」 ルイズは伏せた体を起こし、机に手をついてユーノに顔をぐっと近づけた。 「ユーノはそれで良いの?」 「え?」 「他にないの?」 「え?」 「こー、寂しいとか…」 「うん。ルイズが結婚したら寂しくなるかも知れないね。でも、ルイズのためになるなら……」 そのとたん、ルイズの中で何かが切れた。 何かはわからないがとにかく切れたのだ。 「!!!ユーノっ」 「は、はいっ」 机をひっくり返るほど強く叩いた後は、足音を鳴らして部屋の外へ。 どかどかどか 「ルイズ、どこ行くの?」 「キュルケたちの部屋」 「ぼ、僕も」 「ユーノはここ!良いわね!」 「う、うん」 ルイズが思い切り強く扉を閉めたせいで部屋全体が揺れる。 宿で一番の高級な部屋にはフェレットのユーノだけになってしまった。 さて、ここはキュルケとタバサの相部屋である。 そろそろ布団に入ろうとしたところで、扉がノックされた。 ノックと言うより、叩きめすと言った方が良いかもしれない荒々しさだ。 鍵を開けると、ルイズが何も言わずに入ってくる。 しかも、これまた何も言わずにキュルケのベッドに一直線。 そのまま潜り込んでしまう。 「ちょっと、ルイズ。ここは私の部屋よ!」 「今日はここで寝る!」 「あなたの部屋はどうしたの?あの、ワルド子爵は?」 「良いの!今日はここで寝るの!」 「私はどうするのよ!」 「私の部屋で寝て!」 「あのね……」 その後、ルイズはもう何も言わない。揺すっても、叩いても動かない。 キュルケはしかたなく肩をすくめて部屋を出て、後のことはタバサに任せることにした。 結局キュルケは元はルイズとワルドの相部屋だった部屋で一人になっていた。 正確には一人ではない。 フェレットのユーノがいる。 キュルケは部屋にまだ余っていたワインの瓶を傾け、ユーノに聞いた。 「ねえ、何があったの?」 ユーノはただ首をかしげるだけだった。 前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ